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第12回「地域創生論」が行われました

授業関係
 7月1日、地域創生論の第12回目の授業が行われました。今回は岩手県二戸市から「南部美人」五代目蔵元の久慈浩介氏を講師としてお迎えし、「南部美人の挑戦-岩手から世界へ-」というテーマでお話しいただきました。世界を巡る久慈氏のお話は、地域と日本酒に対する愛に溢れたものでした。
 南部美人は青森県との境、北岩手の二戸市にある日本酒の酒蔵で創業は1902年。品質一筋の家訓のもと、国内外の鑑評会やコンテストに出品し、高品質の酒造りへの挑戦を続けている。南部美人という酒名が生まれたのは昭和25年。戦後、原材料の不足により品質の低い日本酒しかなかった時代である。岩手の地で綺麗で美しいお酒を造りたいという願いから「南部の国の、美人の酒」として「南部美人」と命名されたものである。
 フランス語にテロワール(terroir)という言葉がある。「お国」「生国」「郷土」という意味とともに、ワインの味わいを決める重要な要素であるぶどう畑のある土地やその性質という意味ももつ。「土地」を意味するテール(teere)からきている。テロワールはそのぶどう畑のある地域の土壌、地勢、気候、人的要因などにより総合的に形成されるもので、その地で生まれるワインと一体となり、地域のもつ固有の価値を表現するものといえる。
 2017年のインターナショナルワインチャレンジで、南部美人の「特別純米酒」が「チャンピオンサケ」、すなわち世界一の日本酒の称号を獲得する。米と水、人と風土、その全てが岩手の二戸の地のテロワールを形にした最高の地酒であることの評価であろう。「南部美人」は現在、アメリカ、イギリスをはじめ、世界55カ国へ輸出され、世界で愛飲される日本酒となっている。
 地域とその環境がもっている固有の価値を大切にしたい。少なくとも世界の良識はそのことを大切にしている。自らが多様な価値から成り立っていることを知っているからである。南部美人の挑戦はそのことをよく示している。